Saturday, 31 March 2007

PhD は完走主義のマラソン

Good News が舞い込んだ。指導官RFが現場に復帰してくる。
彼も同じPhD学生。昨年からおかしな雰囲気になり、教職を休み
執筆に専念していた。戻って来たかと思いきや、また休み。
入院したりしていたようだ。精神を病んでいたような時期もあり
先学期はあまり会えなかった。

今日、メールが来た。「HELP」
論文のドキュメントファイルの統合。そしてプリント。
ってことは、いよいよ提出というところまで来たようだ。
急いで、インストラクションをつくって、MS Word での操作法を送る。

月曜日には会えるだろうか。

もう一人のPhD学生の女性にも、先日似たようなヘルプをした。
どうやら「コンピューターのことならKに聞け」ってな感じになってるらしい。
何にしても、他人から重宝がられるのは悪いことではない。
「便利に使われているだけだよ」 それでも良い。

私が個人的にいぶかしく思っているのは、PhD ってのは
頭が良いとか、そんなのとは全然関係のない世界じゃないだろうかってこと。
「総合力」っていうのかな。数年間ひとつのことに没頭できる精神力、
議論を紙面で展開できる知力、地道な世界で耐え抜く体力、
それとテクノロジーを駆使できる応用力。何かにだけ突出している人は
かえってそれがハンデになってしまい、どっかでつまづく人が多い。

特に「自分は優れている」と錯覚している人ほど、この罠に陥って
どツボに嵌り、挫折へのスパイラルに突入してしまう傾向がある。
すぐれた研究内容や成果でなくても、きちんと組み立てて完成できる力があれば
この世界では、いちばんうまくやっていける道みたいだ。

PhD学生が私に Word や Excel や Endnote といった、
博士課程で必要な基本ソフトの使い方を聞いて来るたびに、
なぜ大学に答える人がいないのか、と思う。
いるんだろうけど、なぜ彼らはその人達に聞かないのか。

本当に助ける力のある人が、その存在を知られていない。
そんなことが、かなり世の中にはあるのではなかろうか。
そして、マーケティングの上手な、でもさほど役に立たない人達が
さも助けてあげますよとばかりに、大きな声を張り上げている、って現状。

「マーケティング=宣伝」と勘違いしているやつらのおかげで
迷惑をこうむり、欲しい情報が入手できず右往左往している
困っている人達が、世の中には沢山いる。

昔は「~のことは○○に聞け」ってなことがよくあった。
今は聞いてみると「いや実は知らない」といけしゃあしゃあと答えるヤツが多い。
それでおまえら、よく人から金をもらえるよな。

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