今回ゲットしたハウスメイトはフィジーで生まれたインド系おーじー。要するにオーストラリア人です。多くの東アジア人や日本人は細かくこういうことを気にするのだけれど、民族とか文化的背景とか国籍とか、単一民族の日本人や韓国人、中国人などからすれば、つい気になることなのでしょうね。
以前の韓国人ハウスメイトがやたらにこういうことを気にする子で、「私はオーストラリア人と一緒に住みたい」と豪語していたのですが、私の次に選んだ人はニュージーランド人でした。しかも生まれはヨーロッパのどこだったか。言っていることとやっていることが全然噛み合っていません。つまりは「白人と一緒に住みたい」と言いたかったのかもしれない。
ホームステイや何やらで、よく「おーじーの家庭に入れなかった」と文句を言う人が多いと聞きます。国籍がオーストラリアであればどんな容姿でもおーじー、という理解がなかなかされない場合が多いようで、留学代行業の方はさぞかしご苦労が多いと思われます。「おーじー=白人」という方程式が期待と共に出来上がっているようですね。ひどい例になると「白人=金髪碧眼」とか。ここまで来ると、日本国内で言っているには許されるものの、こちらでは「人種差別」と怒鳴られる恐れがあります。
いや、結構多いんですよ。
日本人の場合、永住権だけで市民権は持たない、つまりはオーストラリアの国籍を持たない、というのが多いんですが、ヨーロッパからは政治移民とか色んなケースで来て、自国の国籍を捨てざるを得ない人とか色々です。英語の喋れない中国系オーストラリア人は沢山いますし、お父さんとお母さんの出身国が全部別で、子供はオーストラリア生まれ、なんてのもザラです。「あなたはどこから来たのですか?」という「Where are you from?」という言葉は、あまりこの国では適切な表現ではありません。ネイティヴの定義が何なのか、それすらも定かではない(オーストラリアでネイティヴと言うと、通常はアボリジニのことを示す)。
これが「多国籍国家」なのです。一見だけでは、「本物は誰だ?!」って感じです。
ちなみに、ローカルの人達は「What is your cultural background?」と聞き合っています。まあ、それもある程度の教養を備えた人達の会話の中でのことですが。オトナはそう言っています。大学で学生同士なら「Where are you from?」で十分大丈夫でしょう。
見かけはインド人であるこのフィジー出身のおーじー。だからといって見かけで判断してインド人と混同すると彼らはいわゆる「遺憾」に思うのだそうです。歴史的、文化的背景がインドとフィジーではまるで違う。一緒にされては大迷惑なのだそうです。たとえて言うならば、中国人と台湾人、あるいはマレーシア人やシンガポール人を混同するのと似ています。ルーツは同じ中国系だけど、それぞれ違う国の人。
見かけで人を判断してはいけない、ということをかなり拡大解釈しないと、理解していくのは大変だろうと思います。それを説明していくのも大変だと思います。ある意味で「日本人である」というのは固有種なのかも。
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