修士課程では2万語、博士課程では10万語が上限です。使うリファレンスの数は、修士で150~200、博士で300~500、というところでしょうか。Bibliography (参考文献)として、論文には引用しないけど、使う文献はその倍くらいでしょうか。「本当にそんなに読んでるのか?」 読んでるわけないじゃないですか。流し読みです。修士の時は、最初に300集めてきて、ババッと流し読みして、本当に「これは使える!」というのだけ残しました。ちゃんと内容を把握しているのは100/150くらいでしょうか。あとはハッタリ、いや、バックアップです。
私の場合、論文の構成はこんな感じでした。
- 第1章:INTRODUCTION (序章)
- 第2章:LITERATURE REVIEW (文献考察/分析)
- 第3章:HYPOTHESES DEVELOPMENT (問題提議)
- 第4章:METHODOLOGY (調査方法)
- 第5章:RESULTS (結果)
- 第6章:DISCUSSIONS (議論提議)
- 第7章:CONCLUSION (終章)
第1章では「何でそんなことが問題なの?」ということを書く。いかに自分の研究が意義あるものかを滔々と訴えるのはココ。お涙頂戴でも高圧的な態度でもなんでもいいから「読ませる」ことが出来れば勝ち。
第2章では「今までにどんな人がその研究に携わり、何が明らかになって、何がまだ答えられていないか」を過去のありとあらゆる「学術文献」から探る。半数以上の引用文献はここで使われる。
第3章では「ここがまだ解明されていないから、それを調査によって解き明かす」ということを提示する場面。自分で質問を作る。「What?」で始まれば「Exploratory」だし、「How?」で始まれば「Descriptive」だし、「Why?」で始まれば「Explanatory」という特徴を持つ研究内容になる。
第4章は技法を語ればいいので面白くなくて良い。自分の出した質問にどうやって答えていくか、という方法論を展開させる。ここでつまづくヤツは悲惨な道を辿ることになるので、ここはさっさと簡潔に述べる場所。
第5章も結果を単に述べるだけなのでこれも面白くなくて結構。
第6章が一番大事な部分。ここでは「その結果はどんな意味合いを持つのか?」をひたすら語るのだ。映画や小説で言えば、クライマックスの場面だ。水戸黄門が印籠を出す場面はここである。桜吹雪もここで出る。「一つ人の世の生き血をすすり…」もここ。
第7章は全体の結末部分にあたる。ここは「事件が解決してよかったね」ってのと、「水戸黄門は次はどこへ行くのか?」ってこととかを書けばいいからそんなに難しくない。
論文は、小説よりも奇なり。
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